クラウドソーシング初心者の間でよく聞かれる「ランサーズはやめとけ」という声。その理由や背景には何があるのでしょうか?この記事では、同業大手であるクラウドワークスとの違いも比較しながら、ランサーズの評判や実情、向いている人の特徴などをわかりやすく解説します。
『ランサーズ』やめとけ?その理由は?
「ランサーズはやめとけ」といった声をネット上で目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。実際に利用しているユーザーからは、メリットよりもデメリットが目立つという声も少なくありません。ここでは、なぜそのような評価があるのか、その理由を具体的に解説していきます。
単価の低さと労力の不釣り合い
ランサーズでは、特に初心者向けの案件において報酬が非常に低い傾向があります。ライティングでは文字単価0.2〜0.5円の案件も多く、2,000文字の記事を書いても報酬は500〜1,000円程度。このように、作業時間や手間に対して割に合わないことが多く、モチベーションを維持するのが難しくなりがちです。スキルアップのためにと割り切っても、長期的には疲弊してしまう可能性があります。
手数料が高く実質の報酬が減る
ランサーズでは報酬に対して最大20%の手数料が差し引かれます。たとえば1万円の仕事をこなしても、実際に手元に残るのは8,000円。さらに振込手数料などもかかるため、実質の取り分はさらに少なくなります。
特に低単価の案件が多い初心者のうちは、この手数料が大きな負担となり、せっかくの労力が報われないと感じることが少なくありません。
競争が激しく初心者は案件を取りにくい
ランサーズでは、ひとつの案件に対して数十人が応募するのが一般的です。その中には高評価・高実績のフリーランサーも多く、実績ゼロの初心者が選ばれる確率は極めて低いのが現実です。どれだけ提案文を工夫しても、返信すら来ないことも珍しくありません。結果としてやる気を失い、挫折してしまう人も多く、「やめとけ」と言われる大きな理由となっています。
クラウドワークスとランサーズの違いを調査
同じくクラウドソーシングサービスとして有名なのがクラウドワークスです。クラウドワークスとランサーズは日本を代表するサービスと言われていますが、その違いについて徹底調査しました。
運営会社と設立年
クラウドワークスは2011年に設立された株式会社クラウドワークスが運営しており、比較的新しいサービスです。一方、ランサーズは2008年にスタートした日本初のクラウドソーシング企業で、業界内でも老舗的な存在と言えます。
設立の早さが影響してか、ランサーズは企業案件の信頼度が高く、実績重視の傾向も見られます。
登録者数と案件数
クラウドワークスの登録ユーザー数は約500万人と非常に多く、日本最大級の規模を誇っており、案件数も豊富で、常時数千件以上の仕事が掲載されています。
一方、ランサーズの登録者数は約120万人ですが、案件単価の高さや質を重視する傾向があり、少数精鋭型ともいえるため、案件の分野によって使い分けるのがいいでしょう。
手数料
報酬に対する手数料は、両社とも段階的な料金設定を採用しており、報酬が高額になるほど手数料の割合は下がる仕組みです。例えば、
- 報酬額10万円以下:20%
- 報酬額10万超~20万円以上:10%
- 報酬額20万円超:5%
という体系で、両者ともに同じ水準となっています。ちなみに、ランサーズは条件によって割引キャンペーンなども行っており、継続的に活動することで実質的な負担が軽減される場合もあるでしょう。
案件の種類と傾向
クラウドワークスは、ライティング、事務、アンケートなど、初心者が取り組みやすい案件が非常に多く掲載されており、特に副業感覚で少額から始めたい人にとっては最適なサービスです。
一方、ランサーズは、Webデザインやシステム開発、マーケティング支援など、スキルが問われる専門案件が多く、プロ志向の人により適した場となっています。
マッチングの仕組み
両社とも公募型とスカウト型のマッチング方法がありますが、違いが出るのはシステムの使いやすさとマッチ精度です。
クラウドワークスでは自分で案件を探す手動検索が中心ですが、ランサーズではAIによるスキルマッチングやおすすめ案件の提示機能が強力で、適切な仕事に出会いやすい工夫がなされています。効率重視ならランサーズが有利と言えるでしょう。
報酬の支払方法
報酬の支払いは両者とも仮払い方式(エスクロー)を導入しており、納品完了後に承認が得られれば報酬が支払われる仕組みです。これはフリーランス側の未払いリスクを回避できる大きなメリットと言えます。
振込タイミングも月2回(15日と月末)で、スケジュールはほぼ同一ですが、銀行口座によっては振込手数料の差が出ることもあるため確認が必要です。
サポート体制と信頼性
クラウドワークスもランサーズも、メールやチャットを中心にしたサポート体制を整えていますが、ランサーズは一部で電話サポートも提供しており、トラブル時の安心感があります。
また、両社とも報酬未払い・納品トラブルに対応する仕組みを持っていますが、ランサーズは専任コンシェルジュによるサポートプランもあり、安心して長期的に使える環境が整っていると言えるでしょう。
アプリの使いやすさ
スマートフォン向けの専用アプリは、クラウドワークス・ランサーズともに提供されており、外出先でもメッセージの確認や応募が可能です。UI(ユーザーインターフェース)の傾向としては、クラウドワークスは初心者にも直感的に使えるよう設計されており、はじめての人に優しい設計となっています。
一方、ランサーズはプロ向け機能が充実しており、分析や管理がしやすくなっていると言えるでしょう。
最後に
「ランサーズはやめとけ?」という声もありますが、実際には目的やスキル次第で大きく評価が分かれます。クラウドワークスとランサーズはそれぞれに強みがあり、一概にどちらが良いとは言えません。
副業で手軽に始めたいならクラウドワークス、本格的にスキルを活かしたいならランサーズというように、まずは両方を試して、自分に合った働き方を見つけることが成功への近道と言えるでしょう。